AIによるスクリーニング:今後のビザ申請はどうかわるのか?
- 中川 洋志
- 6月19日
- 読了時間: 2分
更新日:6月20日
アメリカ国土安全保障省(DHS)が進める巨大な個人情報データベース「HART(Homeland Advanced Recognition Technology)」をご存じでしょうか。
単なるデータベースに留まらず、AI技術と連携して、かつてない規模と精度で個人を識別・評価することができる次世代の認証インフラとされています。
この「HART」はゼロから新たに作られたわけではなく、1990年代から運用されてきたビザ申請者や入国者の身元確認システムであるIDENT(Automated Biometric Identification System)の限界を解決するために開発が進められてきました。
情報の検索性やAIとの連携に課題を抱えていたIDENTの後継として、このHARTは、今後のビザ審査や入国審査のあり方を大きく変える可能性があると言われています。
HARTが対象とする個人情報は次のようなものです。
・顔認識データ(写真、映像)
・指紋・掌紋
・声紋
・虹彩
・DNA情報
・社会的関係(家族・友人などのつながり)
・ソーシャルメディア履歴
・宗教、民族に関するメモ
端的に言えば、個人の「生体特性」と「行動に関する履歴」を一元的に管理しようという試みです。
膨大なデータを自動照合・クロスチェックを行ない、
・名前や顔を変えた不正な申請
・経歴の隠蔽
・SNSの危険思想や過激な投稿
・その他の移民法違反に関する経歴
などをAIが瞬時に判断するシステムを目指すとされています。
行き過ぎた情報管理の危険性も指摘されていますが、人間の審査官や面接官だけに頼らない審査体制への移行が着実に進んでいることは間違いありません。
虚偽の申告や、過去の渡航歴・国籍のごまかし、SNSでの軽率な投稿などは、AIによって高精度に検出される可能性が高まっていくであろうと考えられます。
ただ、無用の恐れるべきことではなく、私たちにできることは変わらずただ一つです。
それは、「誠実に、正確に、慎重に」申請書を準備すること。
そして少しでも過去に不安要素がある方は、事前に専門家と相談し、状況を明確にしたうえで適切に申請を行うことが今まで以上に重要になっていくでしょう。
米国や豪州渡航でご不安がある方はご遠慮なく行政書士佐藤智代法務事務所までご相談ください。




