新政権下での米国ビザ取消しが17万5,000件を突破 ― 過去の犯罪歴を申告して取得したビザも取消しの対象に
第2次トランプ政権発足以降、米国政府によるビザの取消しが相次いでいます。
米国国務省の発表によると、現政権下で取り消された米国ビザは17万5,000件を超え、その大多数が犯罪行為に関連する法執行機関との接触を理由とするものであると報じられています。
また、取消されたとされるビザの種類は、学生ビザ、観光商用ビザをはじめ駐在ビザや就労ビザも含まれます。
取消しの理由としては、飲酒運転(DUI)をはじめ、暴行、窃盗、薬物犯罪などが挙げられており、過去の犯罪歴に対する審査が厳格化している状況がうかがえます。
犯罪歴を正しく申告して取得したビザも取消しの対象に
今回のビザ取消しにおいて、特に注意すべき点は、過去の犯罪に関連する事案から何年経過しているかにかかわらず、ビザが取り消されるケースが確認されているということです。
2026年に入り、弊所に寄せられたご相談の中には、犯罪に関連する事案から5年以上、あるいは10年以上が経過し、その後も犯罪歴を正しく申告したうえで米国ビザを取得・更新し、問題なく米国へ渡航していた方も含まれています。
つまり、過去の犯罪歴が古いことや、これまで米国大使館・領事館の審査を経て繰り返しビザが発給されていたことが、今回の取消しを免れる保証にはなっていないということです。
また、罰金刑のみならず裁判手続きを経て最終的に不起訴となった事案についても取消しの報告が寄せられており、犯罪に関連する事案からの経過年数や処分の軽重だけでは、ビザ取消しの可能性を判断できない状況となっています。
なお、2026年に弊所へビザ取消しのご報告をいただいた方々に共通しているのは、過去に米国内で犯罪に関連する事案があったという点です。
現状、過去の犯罪歴を正しく申告し、米国大使館・領事館の審査を経てビザが許可されていた方であっても、現在のビザが引き続き有効であるとは限らない状況となっています。
そのため、過去に米国内で犯罪に関連する事案があり、現在有効な米国ビザをお持ちの方は、渡航前にご自身のビザのステータスや、米国大使館・領事館から取消通知が届いていないかをご確認いただくことをおすすめいたします。
「Prudentially Revoked」と記載されたビザ取消通知
弊所にご相談いただいた方々には、米国大使館から電子メールでビザ取消しの通知が届いています。
通知には「Prudentially Revoked」という文言が記載されており、米国移民国籍法第221条(i)に基づき、ビザが取り消されたことが伝えられています。
これは、ビザ発給後に入国資格やビザの適格性について疑義が生じた場合などに、予防的な措置としてビザを取り消すものです。
なお、この通知を受けたことが直ちに米国への永久的な入国禁止を意味するわけではありませんが、取り消されたビザを使用して米国へ渡航することはできません。
ビザ取消し後の再申請について
米国ビザが取り消された場合でも、再申請そのものが一律に禁止されるわけではありません。
しかしながら、今回のように過去の犯罪歴を正しく申告し、米国大使館・領事館の審査を経て発給されていたビザが大規模に取り消された場合、再申請によって再びビザが許可されるかどうかについては慎重な判断が必要だと考えます。
弊所は、再申請について今後の審査動向を慎重に見極める必要があると考えております。
現在有効な米国ビザをお持ちの方へ
過去に米国内で犯罪に関連する事案があり、現在有効な米国ビザをお持ちの方は、渡航前にご自身のビザのステータスをCEACサイトにてご確認いただくことをおすすめいたします。
また、米国大使館・領事館からビザ取消しに関する通知が届いていないか、ビザ申請時に登録したメールアドレスについても、今一度ご確認ください。
弊所では、今後も米国政府の発表やビザ審査の動向について情報収集を続け、新たな情報が確認できましたら随時お知らせしてまいります。




