top of page

オーストラリアビザ申請者適格審査機関(VACCU)

  • 中川 洋志
  • 6月22日
  • 読了時間: 2分

オーストラリアのビザ申請は、基本的にオンラインにて必要書類をデータで提出し、その後、オーストラリア内務省のグローバルビザ処理ネットワークにおいて審査が行われます。


ビザの種類にもよりますが、審査期間は、早いもので即日、観光・商用ビザであれば通常数週間以内に完了するケースもあります。


しかしながら、申請内容によっては、例外的に通常とは異なるプロセスを経て、審査が行われる場合があります。主な要因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 重大な犯罪歴がある

  • 虚偽申請の疑いがある

  • 過去に不法滞在の履歴がある

  • 渡航歴や出身国・居住国がセキュリティ上のリスク国に該当する

など


このような場合、申請は「VACCU(Visa Application Character Consideration Unit)」と呼ばれる特別審査部門に付託されます。


VACCUは、オーストラリア内務省に設置された、申請者の「人物としての信頼性」「社会的信用」「安全保障上のリスク」などを専門に審査する機関であり、移民法セクション501(Section 501)に基づいて判断を行います。これは、一般的な身元確認や資金証明といった事務的な審査とは異なり、非常に慎重かつデリケートな領域を扱う部門です。


VACCUでの審査に移行すると、通常の審査よりもはるかに長い時間を要することになります。早くても数か月、場合によっては数年経っても何の連絡もないというケースも報告されています。また、審査中に申請者側から問い合わせを行っても、進捗や見通しについて明確な回答が得られることはほとんどありません。


VACCUに回されるか否かについて、公式な判断基準は公表されておらず不透明な部分が多いものの、当所がこれまでお受けしたご相談事例から推察するに、「量刑の刑期が1年を超える犯罪歴がある方」はVACCUに回される可能性が非常に高い傾向があります。


ただし、重大な犯歴がなくても、日本との結びつきが弱い、あるいは滞在の必要性が十分に説明されていないといった理由で、VACCUにすら回されることなく、申請自体が却下されるケースもあります。そのため、個別の事情により結果が大きく異なることに留意が必要です。


なお、当所では、すでにVACCUに回された申請についてのサポートは承っておりません。そのような場合は、現地の経験豊富な移民弁護士へのご相談をお勧めいたします。ただし、VACCU経由の案件は審査基準が非常に厳しく、結果が出るまでの道のりも長期化する傾向があるため、慎重な対応が求められます。


いずれにしても、最初の申請段階で自身の状況を正確に把握し、可能な限りVACCUに回されるリスクを回避するような申請戦略を立てることが、極めて重要です。

AdobeStock_330901380.jpeg

無料相談

以下のビザのご相談については、初回30分無料で承っております。

ご自身のケースにおけるビザ発給の可能性、申請時の必要資料等、お気軽にご相談ください。
ご相談は、お電話またはオンライン相談が可能です。(Zoom・Meet・Line対応可)

遠方にお住まいの方や海外にお住まいの方もお気軽にご相談ください。

【アメリカビザ】B1/B2(商用/観光)、C1/D(通過/クルー)、F1(学生)、M1(学生)、J1(交流訪問者)
【オーストラリアビザ】ETA、Visitor visa(subclass600)

bottom of page